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2006年12月22日 (金)

トゥインクルレース(5)

レース後は、怜子の父が大森にある行きつけの中華料理店にメンバー全員を招待してくれた。4人は怜子の父に何度もお礼を言いながらも遠慮なく飲んで食べた。怜子の父は競馬の素晴らしさを皆に語り、馬主としての楽しい話を沢山聞かせてくれた。匠も吾朗も日向も須々木もいつかは馬主になりたいなどと、これまでにないテンションで語り合った。

 そして、翌日のSGHCは前夜のトゥインクルの話題で持ちきりになった。日向、匠、慎吾の3人から須々木大明神と崇められた須々木は照れながらも、「オグリが呼んでるって事だな」なんてもっともらしいことを言いながら、他のメンバーを羨ましがらせた。

何でそんな素敵な情報を教えてくれなかったんだ?!と、嘆く仲間達に謝りながらも、擬似とはいえ、馬主気分で1頭の馬を応援し、そして勝利し口取りを体験。更に好配当の当り馬券までと、最高の体験をした興奮を抑えきれず4人ともどこか夢心地でヘラヘラしていた。更にオグリを阪神競馬場まで応援に行くという全く未知の領域へトライすることの興味も手伝って心此処にあらずといった感じだ。

「お土産はオグリの現地単勝馬券です」と笑いながら匠が伝えると、「じゃあ1人1万円分で」とか、「宝塚歌劇団のパンフレットも」などと野次を飛ばされながらも、「SGHCの代表として恥ずかしくない応援をお願いします」なんて真面目に部長から言われたもんだから、少し緊張の面持ちになりながらも、にやけ顔は最後まで治らなかった。そして、SGHCで作成した横断幕を持たされ、オグリの勝利を祝して、万歳三唱で見送られたのだった。

そして4人は金曜日の授業が終わると、その日の夜行バスで阪神競馬場へと向かったのだった。

2006年12月20日 (水)

トゥインクルレース(4)

8時15分、生ファンファーレが鳴り響き、いよいよ発走。

グッドラックは楽に先手を取り、マイペースでレースを進めていく。「そのまま、そのまま」と向正面から騒ぐ慎吾。声には出さないが頷く他のメンバー達。他馬の騎手も休み明けのグッドラックはバテると思っているのか仕掛けていかず、一人旅状態・・・そして先頭のまま4コーナーを回って直線へ。

「イケェ~」「グッドラックゥ~」須々木も日向も匠も慎吾も一気に弾けた。そして、グッドラックに騎手の鞭が一発、二発と入ると更に伸びる。グッドラックの脚色は衰えることなく、むしろリードを広げる独走状態。見事先頭のままゴールへ飛び込んだ。須々木と3人は怜子の父に勝ったら来るように言われていた1コーナー端にダッシュした。2着に何が入ったかなんて全く気になっていなかった。ただ、グッドラックの逃げ切り勝ちを信じ、願い、そして、その通りになった。

 1コーナーの端にコースに入れる入り口があり、そこで怜子の父母、怜子が笑顔で到着した「おめでとうございます」須々木は怜子の父に挨拶すると、怜子の父は、「さあ、みんな一緒に行こう」といって、何とメンバー全員を優勝の口取りの中へと入れてくれたのだ。

 須々木以外の3人は何もかも初めての体験で興奮しっぱなし。コースの上で口取りに収まっている時は、配当の事などすっかり忘れていた。

「幾らついたんだ?」真っ先に現実に戻ったのは匠だった。「単勝1620円、枠連3-5、4380円だと」と須々木。「何で分かるの?」と日向が聞くと、口取りの時に払い戻し金額のアナウンスしてたのをちゃんと聞いていたらしい。

 「うぉー、マジかよ~」と吾朗が絶叫すれば、匠も「やったな」と大騒ぎ。

 単勝の払い戻しが162,000円で1人当たり4万1千円。しかも5枠は2番人気のブルーファイターとの組みあわせだったから金額はともかくとして全員が当たり馬券を持っていた。

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